59:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 17:33:43.27 ID:A6rjc17z0
「……無理に励まそうと、しなくて良いんですよ?」
ほたるちゃんは、既に冷めてしまったカップを両手で持ち、視線を落としました。
「無理なんかじゃありません」
自分の気持ちをどうすれば素直に伝えられるのか、分からないままの私の口から、気づくと声が出ていました。
「その公園には、綺麗なアジサイが植えられた緑道もあるんです。
雨が降った緑道を、傘を差して散歩するのも、良いものですよ?」
「……今日よりも、大雨が降って……まともに、散歩もできないかも知れません」
「その時は、東屋で雨宿りしましょう。体が冷えてしまったら、近くにスーパー銭湯もあります」
「たまたま、配管の事故か何かで、営業停止しているかも……一度、そういう事が…」
「それなら、私の家に来ませんか? 今日買ったアロマの事も、ちょっとだけなら、教えられますし」
「電子機器とか、人の家に行くと、壊れてしまうんです……美優さんにご迷惑をおかけする訳には…」
「かも知れない、というだけでしょう?」
「えっ……」
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