22:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 15:37:51.29 ID:A6rjc17z0
二人でほとんど同時に声を上げ、顔を向けると、事務員さんが手際よくお盆にお菓子を乗せていました。
「キミは私達の仲間であり、運命共同体だ。仲間のお菓子くらい満足に食べられないでどうする」
「ネーサン、俺にも一個ちょうだい」
席に座ったまま、プロデューサーさんがおざなりに声を掛けます。
事務員さんが一つ手に取って、ちょっと乱暴に投げました。
「ライナーかよ。普通下投げじゃない?」
「キミの場合、少しはその横着な性分を改めた方が良い。寝ていて人を起こすな、だ」
「へいへい、ネーサンの説教は懲り懲りですわ」
フン、と鼻でため息をつき、気を取り直して事務員さんは私達の前にお菓子を置きました。
「そろそろ慣れなさい。この事務所では遠慮は無用だ」
「あ、ありがとうございます……」
やはり、恐縮そうに頭を下げる白菊さんに、少し肩をすくめつつ、事務員さんは席に戻っていきました。
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