167:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 00:27:23.87 ID:LS54PsoZ0
「え、はい……す、すみませんでした……」
大雨の中、呆然と立ち尽くす私を尻目に、車が走り出します。
その後ろに、先ほどのタクシーがやってきました。
「あのぉ、お客さん。ここで降ろして良かったんですかね?」
「はい……あ、あの……先ほどの、会場までお願いしても、良いですか?」
「えっ? い、良いですけど、ちょっといつ着くか分かんないんですよねぇ。
見てみてください、こっち」
困ったように顔をしかめ、運転手さんは窓の外の反対車線を指差しました。
すごい渋滞です。単に、会場への駐車場の混雑だけとは思えませんが――。
「何か、ちょっと前に交差点で事故が起きたみたいでして、全部捕まっちゃってんですよ。
逆方向へ抜ける事はできるんですけど、こっちから公園へ向かうルートは全滅ですねぇ」
運転手さんが、カーナビの画面を見せながら説明してくださいました。
会場となる公園へ向かうルートが、見事に真っ赤です。
事故――こんな時に――?
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