159:名無しNIPPER[saga]
2018/04/30(月) 00:01:29.52 ID:LS54PsoZ0
お話が好きなのか、優しげに、しかしとてもゆっくりとお婆さんは笑いながら私に話しかけます。
見ると、あの子達の姿がどんどん小さくなっていました。
お婆さんには失礼ですが――こんな時に、次から次へ――!
――――!?
まさか、これって――。
「そうせがれ夫婦から連絡があってねぇ、けんどもほらぁ、でっけぇ会場でしょう?
どこに行ったらいいんだか、右も左もわがんねくてよぉ、ホッホッホッホ」
違う――私は、心の中でかぶりを振りました。
不幸のせいではありません。私は――。
私の人生は、いつもこうなんです。
ここぞというときに、ままならないものなんです。
「チケットの引き替えでしたら、あちらにチケットカウンターがあります。一緒に行きましょう」
「あらぁそうぉ? 悪いわねぇ本当せがれときたら、地図もよこさねぇでお願いばっかりで」
「いえ。お足元、お気をつけてください」
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