150:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 23:27:55.00 ID:A6rjc17z0
「いい加減にしてください」
とうとう、我慢できなくなってしまいました。
気づかぬ内に、拳を握りしめています。
「彼女ほど、アイドルと真摯に向き合っている子はいません。
あの子を……ほたるちゃんを、これ以上馬鹿にしないでください」
「なーに言ってんだ、現にこうして台風呼び寄せてる“疫病神”のどこがアイドルだよ、寝言言って…」
「台風は」
「えっ?」
「あぁん?」
声のした方へ振り向くと――先ほどの、すごく大きな男の人が、直立してこちらを見据えていました。
真夏の蒸し暑い中、几帳面と思えるほどにネクタイをきっちり固く締め、ワイシャツの袖もボタンを留めています。
「本州に上陸した際に、温帯低気圧に変わったようです。
時期も概ね平年通りであり、さほど珍しい事態ではございません」
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