119:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:24:58.67 ID:A6rjc17z0
「アタシの責任です」
スタジオの管理室で、トレーナーさんが頭を下げました。
普段の明るい彼女からは想像できない、悔しさに満ちた苦悶の表情です。
「アタシがほたるちゃんの疲労具合を管理し、適正にメニューを調整しなくてはなりませんでした」
プロデューサーさんがかぶりを振りました。
「トレーナーちゃんのせいじゃない。今日までの猛特訓を依頼したのは俺達だ。
それに、空調が壊れていた事に、もっと早く気づくべきだった」
ほたるちゃんはソファーに寝かされ、首元と脇、太ももには冷やしたタオルが巻かれています。
自分の無力さに、私は手を握りしめました。
彼女のプロデューサーを気取っていながら、何一つ、彼女や事務所の役に立てていない。
それどころか、不注意から、彼女の身を危険に晒してしまったのです。
「美優さん」
私の焦燥を察したらしいプロデューサーさんが、声を掛けてきました。
「思い詰めるなよ。美優さんのせいじゃないんだからな」
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