116:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 20:15:46.11 ID:A6rjc17z0
「……はい」
私は、この事務所の――ほたるちゃんの力に、なれないままです。
肩を落として、自分のデスクに着きました。
先方の町会長さんにも、お断りの連絡を入れなくちゃ――。
「美優さん」
ふと、顔を上げると、ほたるちゃんがニコリと笑って、二つ折りのアイスを一つ差し出しました。
「ありがとうございます……私のために」
「いえ、私なんて何も……すみません」
「あ、美優さん」
「えっ?」
「アウト、ですよ。ねっ、プロデューサーさん?」
そう言って、ほたるちゃんが目配せしました。
「はっはっは。一本取られたな、美優さん」
「……ふふっ」
ダメですね、私――逆に、励まされてしまいました。
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