小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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9:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:27:50.74 ID:WQSNhX7B0
私は卯月ちゃんを怖がらせるだけ怖がらせたあとタネ明かしをした。

「まあ本当はスタッフが幽霊のふりをして脅かすだけなんだけどね」

「もーっ、美穂ちゃん怖がらせないでよ……でも、それなら全然こわくなさそうですね」

「じゃあ行ってみる?」

卯月ちゃんがみるからに「しまった」って顔をして、そうなるとこれはもう行くしかないよねって話になる。
悪ノリというやつだ。
「うえぇー、本当に入るんですかぁ」なんて言いながらも卯月ちゃんは私の前では結構強がりなところがあって、それは彼女が意外にも負けず嫌いな性格である事と無関係ではなくて、つまり私がしっかり者の妹を演じるほど卯月ちゃんは私の頼りないお姉ちゃんにならざるをえないので、なんだかんだ付き合ってくれるのです。


そんなわけで私たちはお化け屋敷に入ることになった。
相変わらず私たちの他には誰一人お客さんがいなくて、受付のお姉さんがすごく暇そうにしていた。

「あのー、入場したいんですけど……高校生2人です」

「……? あ、ああごめんなさい、お客さん……えっと、高校生2人? えーっと、あれ、ハンコはどこだっけ……」

お姉さんはそれまでボーッとしてたせいか急にわたわたし始めて、しまいには床に落としたハンコを拾ったときに机に思いっきり頭をぶつけて涙目になっていた。

大丈夫かな。
いや、お姉さんの頭のたんこぶも心配だけどそれ以上にその、全体的な意味で。


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