小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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3:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:21:43.26 ID:WQSNhX7B0
私たちの住んでいるマンションは小高い丘の上に建っていて、周囲にはこれより背の高い建物はない。

というか、ベランダのある方角には田んぼが広がっていたりする。
大きな川も流れてるし、マンションの周りがそもそも雑木林になっている。
そこだけ見ればちょっと田舎っぽい。
でも反対側(つまり田んぼじゃない方角)には民家もビルもひしめいているから、要するに都会の一番外側なのだ。

ここは。


私が卯月ちゃんのことを「お姉ちゃん」と呼ぶのは2人きりの時だけで、人前では普通に名前で呼び合っている。
だから私たちが姉妹だということは他の人には知られていない。

ちなみに卯月ちゃんは2人きりの時、私を「美穂」と呼び捨てにする。
まあ妹だから当然だよね。
でもどうして私が妹なんだろう? 
同い年なのに。

はっきり言って、卯月ちゃんはちょっとだらしないところがある。
彼女の部屋の散らかし方はもはや職人技と言ってもいいほどで、洗濯物は溜め込むし、休みの日はパジャマで一日中過ごしたりする。
私のコップとか食器を平気で使うし、寝相も場合によってはそうとうひどい。

「お姉ちゃんっていうのはね、そういうものなの」

「そうかな〜っ?」

私がそう言って文句をつけると、卯月ちゃんはむっとして言う。
「妹がお姉ちゃんに逆らうなんて、生意気です!」

私のお姉ちゃんは、怒っても全然こわくないのだ。


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