小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
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2:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:20:59.64 ID:WQSNhX7B0
たぶん物語の始まりには色んなきっかけがあって、それはもしかすると楽屋でキャンディ爆弾を一緒に食べたのが最初だったかもしれないし、もう少し遡れば彼女とユニットを組んだあの瞬間からかもしれなくて、でも究極的には宇宙が誕生したことがすべての始まりなので、私と卯月ちゃんの関係はじつは138億年前からすでに決まっていたことなのかもしれなかった。

だけど私たちはまだ地球に生まれて17年しか経ってなくて、実際のところ私がなぜ卯月ちゃんを「お姉ちゃん」と呼ぶようになったのか、その理由を説明するのはそんなに難しいことじゃないと思う。

べつに姉妹ごっこがしたかったわけじゃないけど……でも、なんだかそうなってしまったのだ。
とりあえず、今のところは。



星があまりにも高い場所にあったから、ベランダから落ちそうになった。
背中から「寒いよー」という声が聞こえた。

「外、きもちいいよ」

「寒いよ、夜だよ」

「ごめんね」

薄明かりの部屋のベッドで卯月ちゃんが頭まですっぽり毛布にくるまったのを見て、私はべランダの窓をしめた。
ヨレヨレのパジャマが夜風に吹かれて肌が少しさみしい。
歌でも歌いたい気分だったけど、またお姉ちゃんに叱られるから私は口をとがらせて夜空を見上げる。


この宇宙のどこかには、星ひとつをまるごとキャンディにしてしまうという恐ろしいキャンディ爆弾が今も飛び続けている。
むかし流行ったCMの歌の話。


♪〜Do you have a candy?

…… a candy bomb!

”だけど気をつけるんだよ。この中にひとつ、食べてはいけないキャンディが混じっている……”

”それを食べると一体どうなるっていうの?”

”キャンディ星人になってしまうのさ……この僕のようにね!”

(悲鳴)


なつかしいなあ。


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