小日向美穂「神様にはセンチメンタルなんて感情はない」
1- 20
26:名無しNIPPER[saga]
2018/04/24(火) 22:39:55.43 ID:WQSNhX7B0
その日から私はことあるごとに万里の長城にむかってお祈りするようになった。

はやく天使に近づけますように。
卯月ちゃんが遠くへ行ってしまいませんように。

そうして単なる謎めいた鉄壁はいつしか私にとって希望の象徴になり、天国への階段が完成した暁には私を含めたありとあらゆるものごとがうまくいくようになると信じて疑わなくなった。

でも不思議なことに、それを現代のバベルの塔と形容した救世主はほとんどいなかったんだ。

誰もが自分たちは人形遊びではなく神話のなかで語られるべき時代だと考えるようになっていた。
だから、実は人類はもう取り返しのつかないところまで罪を重ねてきてしまったのかもしれない、なんていう馬鹿げた思想は、戦争がロボットたちの娯楽になった時点ですでに過去のものになっていたのだ。
今の私たちにとって戦争なんてものはせいぜいキャンディ爆弾の袋のなかでしか起きないような奇跡だった。

むかしの天使はこんな言葉を残している。
『汝の隣人を愛せよ。』
もし私の祈りが本当は天国じゃなくて遠い遠い宇宙のキャンディ星人に届いてたとしたら、こんなに滑稽な悲劇ってある?
まあ、天国が駅から歩いて5分の場所にあったらの話だけどね。


ふわぁあ。
眠くなってきちゃった。
今日のところはこれでおしまい。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
57Res/75.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice