31:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 21:33:18.56 ID:25rQ95o00
結局その日は、私もほたるちゃんの現場についていった。プロデューサーとほたるちゃん、それに私の三人で。
でも次の現場からは、ほたるちゃんとプロデューサーだけになった。
私はスタジオの外のカフェで、ほたるちゃんの仕事が終わるのを待っていた。
ほたるちゃんの為に予定を空けていたし、他の予定を入れる気にもならなかったから。
行きかう人々の中、テラス席に座って私はスタジオの方にジッと目をむけていた。
腕時計で時間を確認する。もうそろそろだ。
席を立って会計をしたとき、レジでスクラッチカードを貰った。
「今、キャンペーン中なんですよ」
私はお礼を言って、お店を後にした。
(このスクラッチをほたるちゃんにあげたら、どっちが出るのかな)
当たるのだろうか、それともほたるちゃんだから外れ?
太陽に透かして中身を確かめようとするみたいに、私はスクラッチカードを空に掲げ、見上げていた。
私は結局、ほたるちゃんにスクラッチカードを渡さなかった。
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