30:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 21:32:02.12 ID:25rQ95o00
「そうですけど……その。甘えてばかりも良くないから」
やはりそうか。ちひろさんが心配していたのは、私に対する負担よりも、ほたるちゃんが私に依存し過ぎることだ。
だから私から離そうとする。
強くは言えないが、しかし。
「私は、甘えて貰ってもいいんですよ」
ほたるちゃんは微笑んだ。いつものように力なく。でもその笑みは、嬉しさだけでないことが私にも分かっていた。
「ありがとうございます。でも、やっぱり……」
静かだけど、その響きの奥にある意思は強い。ほたるちゃん自身、今のままではだめだと思っているのだ。
そういう子だ、ほたるちゃんは。優しくて不幸で、でも弱い子ではない。
私は笑みを作った。
「いいですよ。ほたるちゃんの好きなようにして」
少し考えてから、付け加えた。
「焦らない方が、いいと思いますけど」
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