5: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/04/13(金) 03:10:14.78 ID:NDASyQPp0
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シャワーを浴び終えた私は持ってきていた着替えを身に付け、手早く髪を乾かす。
荷物をまとめて更衣室を出て正面玄関へと降りると、備え付けのベンチで携帯電話をいじっているプロデューサーがいた。
「お待たせ」
「ううん、今来たとこ」
ばかみたいな返事を無視して「今日は何のお誘い?」と聞いてみたところ、プロデューサーはむっとした表情を作って「ツッコんでよ」と不平を言った。
「自主練の終わり頃からずっといたでしょ?」
「そうそう。それが欲しかった」
「はぁ、もう。……それで、今日はなんで来てくれたの?」
「今日レッスン入れてたのは知ってたから、その後もどうせ自主練してるんじゃないかな、って思って」
「来る前にメールしてくれたらいいのに」
「それもそうなんだけど、びっくりさせたかったし」
「あんまりびっくりしてないけどね」
「ってことは、俺が来るかもー、って期待してたってこと?」
「さぁ、どうかな。っていうか、来た理由はわかったけど、用件は?」
墓穴を掘ったことに気が付いて、慌てて話題を逸らす私だった。
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