52: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:15:55.53 ID:LPH6pU+so
一人のキャンプ、みんなとのキャンプ。
その二つとは違う種類の時間が、今ここに……
なでしこと二人で過ごす瞬間が、今とても……
そう、言ってしまえたら。
53: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:19:10.38 ID:LPH6pU+so
言われてやっと気がついた、雫が頬を伝っているのに。
視界が歪んでなでしこの顔がよく見えない。
目元は熱を持ち、温かい涙があふれている。
何も見えないけれど、なでしこが涙をぬぐってくれたのは分かった。
54: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:20:18.10 ID:LPH6pU+so
――そうだ、なでしこがくれたんじゃないか。
一人のキャンプも好きな私。
みんなとのキャンプも好きな私。
そして、なでしことの……
55: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:27:38.41 ID:LPH6pU+so
浜松から南部町に引っ越して来た彼女は、自転車で富士山を見に来ていた。
カレーメンを食べながら語り合ったときは同じ学校だとは思わなかった。
それから富士宮の麓のキャンプ場に来て鍋を作ってくれた、坦々餃子鍋を。
ラジオを聴きながらなでしこと過ごした夜は、なぜか心にずっと残っている。
高ボッチ高原でソロキャンをしたときは、なでしこが夜景の写真を送ってくれた。
56: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:33:46.10 ID:LPH6pU+so
語り尽くせない思い出たち、それらは夜の星々のようにきらめき、私の胸中へ仕舞われている。
星々は星座となり心の夜空に広がって、私を満たしている。
それは、私にしか見えない星空。
それが、私からなでしこへの言葉を紡がせた。
57: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:39:15.09 ID:LPH6pU+so
特に理由があるわけじゃない。
世界がこんなにも綺麗なのは。
でも、目の前の彼女がその理由にもなりえるんだ。
58: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/18(水) 21:42:24.72 ID:LPH6pU+so
これで終わりです。
読んでくれた人はありがとうございます。
59:名無しNIPPER[sage]
2018/04/18(水) 21:52:01.48 ID:G7Uh2lErO
おつおつ
よかった…
60:名無しNIPPER[sage]
2018/04/18(水) 22:09:02.45 ID:x8nqedb+O
なでリン尊い…
61:名無しNIPPER[sage]
2018/04/18(水) 22:49:25.04 ID:e5qJ/dP5O
お疲れ様でした
62:名無しNIPPER[sage]
2018/04/18(水) 23:24:56.10 ID:YOWJzkMi0
素晴らしい
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