42: ◆eUYYCXmg66AS[saga]
2018/04/17(火) 20:54:41.59 ID:YQPnEkcio
7.―――――――――――――――――――
\カレーメン二つ目/
「え!? くれるの!?」
既視感を覚え、初めて会った時の台詞を繰り返し言ってみる。
「千五百円」
「せんごひゃくえん……」
なでしこはキョトンとした顔を浮かべたがすぐに私の意図を理解したようで、
あの時と変わらない返事をしてくれた。
「じゅ、じゅうごかいばらいでおねがいしますぅ……」
「ウソだよ」
よしよし、同じやりとりだ。
再びコッヘルに水を注ぎ、バーナーに火をつける。
そしてなでしこが焚き火を指差す。
「あっちで沸かさないの?」
「焚き火で沸かすと鍋が煤で真っ黒になるから」
「へぇーそうなんだー、プロみたいだねー!」
記憶より若干棒読みくさい台詞で、なでしこは演技を続ける。
まるであの時と同じように。
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