11: ◆CfShMv7DuQ
2018/04/10(火) 23:22:42.91 ID:WKu1Dz3e0
「……疫病神」
一瞬、時が止まったかのような感覚に襲われ足が止まります。
「今まで所属していた事務所では、疫病神と呼ばれることがあったそうですね」
聞き間違いじゃなかった、男性は思わず振り向いた私の目をはっきりと見つめてそう続ける。
「……やっぱり、ご存知だったんですね。私のこと」
「まあ、この業界に勤めていたらね……どう?折角だしもう少し話していかない?」
男性は一転、少し砕けた口調に変わるとそう言った。
「……良いんですか?不幸が移りますよ?」
普段なら自分から言わないような言葉が口をついて出たのに、思わず驚いてしまいますが
男性はそれは困るなあ、と苦笑しながらも、私を再び椅子に座るように促してきました。
少し迷いましたが、もうこれが最後なんだし……と思い、それに従います。
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