周子「昨日のあたしが知らない場所を」
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43: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:30:10.98 ID:VXIG2kdO0
表に戻ると、男の人は門屋から少し離れたところで時計を気にしながら立っていた。

街灯に照らされた黒ずくめのスーツ姿は、アスファルトに伸びる椛の影が立ち上がったよう。

路地の中に妙に浮かび上がっているその姿をじっと見下ろしている、気の早い一番星と目が合う。
以下略 AAS



44: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:30:39.19 ID:VXIG2kdO0
「はい、これ?」


 財布を差し出すと、百面相がぱっと輝いた。

以下略 AAS



45: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:31:25.39 ID:VXIG2kdO0
「どーいたしまして。じゃあ、あたしはこれで」


くるりと踵を返したあたし。

以下略 AAS



46: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:32:04.79 ID:VXIG2kdO0
「待ってくれ、お礼をしないと。自販機くらいしかないけど、1杯おごるよ」


思っても見なかった突然の申し出に、おもわず目をぱちくり。

以下略 AAS



47: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:32:34.37 ID:VXIG2kdO0
うーむ、あしらい方に手慣れたものを感じる。

結構場慣れしてそうだぞ、この人。



48: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:09:09.09 ID:x9sd9kyc0



「なにかあったのか?」

以下略 AAS



49: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:09:47.09 ID:x9sd9kyc0
「怪我したわけじゃないのに、泣いてたろ」


少し間を置いて、男の人は言葉を続ける。

以下略 AAS



50: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:10:22.91 ID:x9sd9kyc0
「別に、なんもないよ?」


返事してから後悔した。

以下略 AAS



51: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:10:51.84 ID:x9sd9kyc0
「親御さんと喧嘩したとか」


ぎくっ。

以下略 AAS



52: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/14(土) 17:11:41.82 ID:x9sd9kyc0
「きみくらいの年の頃に1人で泣きたくなるようなことって、ペットが死んだとか、親にきついこと言われたときだったかなあって」


おお、と思わず感嘆の声を漏らしてしまった。

以下略 AAS



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