43: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/04/12(木) 22:30:10.98 ID:VXIG2kdO0
表に戻ると、男の人は門屋から少し離れたところで時計を気にしながら立っていた。
街灯に照らされた黒ずくめのスーツ姿は、アスファルトに伸びる椛の影が立ち上がったよう。
路地の中に妙に浮かび上がっているその姿をじっと見下ろしている、気の早い一番星と目が合う。
結構、背の高い人なんだな。
四角い黒縁の眼鏡は、いかにも仕事人のよう。
修学旅行の引率の先生、とかかなあ。
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