21:名無しNIPPER[saga]
2018/04/07(土) 22:37:13.66 ID:ti9kriyWo
ううん、いいの。私達も、無視とかして、ごめんね。
初めにそう言ったのは私でした。
それに続いてみんなも、同じように謝りました。
「ありがとう、ございます……」
そういった千早さんの表情は、とても安心したように見えました。
そしてそれ以上はもう、どちらも謝ることはありませんでした。
本当に悪いのはどっちだとか、そんなことを決めるつもりもありません。
ただ、お互いに謝れればそれで良かったんです。
それから千早さんは、先日のライブで言ったことを、みんなに直接伝えました。
つまり、部活動紹介で披露した合唱について。
今度はみんなの方が、安心したような、嬉しそうな、そんな顔を浮かべました。
何人かは照れたように笑って、ありがとう、と言いました。
その頃になってようやく千早さんも笑顔になりました。
そうしてひとまず伝えるべきことは伝えたかな、と私が思った時、
千早さんが、おずおずと口を開きました。
「あの、実は一つだけ、お願いがあるんです。聞いていただけますか……?」
27Res/22.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20