22:名無しNIPPER[saga]
2018/04/07(土) 22:38:50.63 ID:ti9kriyWo
その言葉に私たちは顔を見合わせました。
でも断る理由はありません。
うん、いいよ、どうしたの?
そう問い直すと、千早さんは一瞬だけ目を泳がせたあと、真っ直ぐに私たちを見つめ直して、
「あの時の歌を……一緒に、歌わせてください。
大切な歌で、みなさんに、感謝の気持ちを伝えたいんです」
その場が一瞬だけ静まりました。
そして一転、わっと湧き上がりました。
いいね! 歌おう! 楽譜持ってこなきゃ!
そんな風にして、みんなすぐに合唱の準備を始めました。
バタバタと動くみんなを見て千早さんはまた目を丸くしたあと、嬉しそうに笑いました。
整列した私は、千早さんを隣に呼びました。
千早さんは笑顔で、お礼を言って、私の隣に立ちました。
二年生の子がCDプレイヤーの再生ボタンを押して、パタパタと列に戻ります。
そして、伴奏が流れ始めました。
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