「それでは、勇者の面接を始めます」
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93: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/22(日) 10:46:47.64 ID:AjSdyyFV0
――――――


行政官「それでは、審査を始めましょうか」

剣聖「正気か?あのような軟弱者に我らが時間を割く必要があるとは思えん。それに―――」

大司教「そこまでじゃ剣聖。どのような結果になるであれ審査は行わなくてはな、それが我らの職務じゃ」

行政官「その通りです」

大司教「しかし―――勇者の息子か」

行政官「右手の痣。彼がどのような男であろうと、神託には準じていますね」

大司教「確かに、勇者にも右手に鳥型の痣があった。それが選ばれし者の目印ということなのじゃろうか?」

剣聖「ただの遺伝という可能性もある。だいたい、女神に選ばれたものだからと言って特別な力をもっているわけではない」

行政官「そうでしたね」

剣聖「ああ、奴との面接を思い出すと段々腹が立ってきたぞ」

大司教「同感じゃのう」

剣聖「……おい行政官。俺は、あいつを勇者に認定したくなってきた」

行政官「一体何を―――?」

剣聖「共に魔王を倒した男の息子が、魔物に怯え、仕事を放り投げ、怠惰に暮らしているだなど全く許容できん」

行政官「えっと、前回お話しした私の意見―――ええっと、そうですね。この仕事の方向性を確認し共有したと思ったんですが」

剣聖「……?」

行政官「えぇ……こいつマジか」

大司教「素が出とるぞ行政官。剣聖、儂らは勇者の認定にあたってより厳しい審査を行うと約束したじゃろう」

剣聖「あ、ああ。そうだったな。お、覚えているぞ」

行政官「本当、お願いしますよ」


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