「それでは、勇者の面接を始めます」
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64: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/13(金) 16:41:26.62 ID:/2tjzfVC0

剣聖「そこまではしなくていい・・・だが気持ちだけ頂いておく」

行政官「さて、剣聖殿の意見は至極わかりました」

行政官「次は、私に意見を述べさせてください」

剣聖「・・・うむ」

大司教「ふむ、聞かせてくれ」

行政官「行政官という立場からはっきり申し上げれば、言語道断」

行政官「彼を、勇者と認めることは断じてできません」

大司教「うわぁお、流れをぶった切ったのう」

剣聖「・・・まあ、お主ならそう言うだろうな」

大司教「一応、理由を聞かせてもらえるか?」

行政官「当然です。彼は服役中の罪人だ」

行政官「魔王討伐は、彼が刑期を終えてからやればいい話です。私たちが、制度を捻じ曲げてまで手助けをする謂れはない」

剣聖「・・・道理ではある」

行政官「それに彼が面接を受けることができた理由も気に食わないですね」

行政官「勇者を決める面接が政局に巻き込まれていては、世界平和なんて成し得ることはできない・・・」

行政官「失礼、最後のは余計でしたね。要するに、犯罪者を勇者にするわけにはいかないというのが私の意見です」

大司教「なるほどのう。それじゃあ、儂の見解を一言で述べようか」

行政官「お願いします」

大司教「先ほども言ったが―――教会は、例え服役中だったとしても罪を悔い改めたものを許す」

行政官「私の意見と真っ向から対立するということですね」


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