「それでは、勇者の面接を始めます」
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32: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/07(土) 11:04:22.57 ID:hNg45iQ40

――――――

俺が勇者と出会ったのは、東の大都市に隣接するスラム街だった
経緯は省くが、そこで俺は勇者に雇われた

「魔王を滅ぼす旅に同行して欲しい。報酬ははずむ」

提示された金額は、命をかけるに十分なものだった
それに加え、魔王討伐後に得られるであろう名声や国からの褒賞を考えれば断る理由などなかった

――――――

大司教「一人旅ではなかったのか!?」

剣聖「・・・そうだ、奴の背中は俺が守った」

行政官「ではなぜ、そのような重大な事実が伏せられているのですか?」

剣聖「俺は下賤な傭兵だ。手を出した悪事も数知れぬ。そんな俺の存在を、国が認めなかったのさ」

剣聖「まあ、俺としても勇者の仲間として諸手を振って表参道を歩くつもりはなかったがな」

剣聖「それでも剣聖として崇められる程度の地位と名声は頂いたから不満はない」

大司教「ふうむ、剣聖殿がこの勇者選定に面接官として参加している理由にはそれもあったのか」


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