100: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/22(日) 10:49:58.65 ID:AjSdyyFV0
大司教「そうじゃよ」
剣聖「おいおい」
大司教「儂は、お主のことを思えばこそ!―――とか思っていると?」
行政官「違うのですか……でなければ、勇者の息子を更生させたいとか」
大司教「堕落した勇者の息子が、更に堕落しておるとは!」
大司教「教会の威信にかけても、あやつを更生させねばならん!そのためには荒療治も必要じゃ!そうじゃ、あやつを『勇者』に任命してしまえ!といったところか?」
行政官「……」
大司教「すまんすまん。しかしまあ、そう言った気持ちもあるかもしれんな」
大司教「―――だが、なんにせよ審議のルールは明確じゃ。3人の同意が得られれば『勇者』を任命する。得られなければ不認可じゃ」
大司教「儂は、剣聖同様にあやつを勇者に任命したいと少なからず思っておる」
行政官「何故ですか?」
大司教「今までの面接に来た連中は、ほとんどがみな魔王討伐を志しておった。先ほども言ったが、連中はほっといても魔王討伐に向かうじゃろう」
大司教「しかし今回の勇者の息子は、まだ決断を下せていない。ほおっておけば、怠惰な暮らしを続ける」
大司教「なれば儂らで背中を押してやっても良いのではないか。そう思ったのじゃ」
行政官「背中を押してやる」
剣聖「どちらかというと尻をひっぱたく感じだがな」
大司教「まあ、そうじゃな」
行政官「うーん。そう……ですか」
剣聖「お前は、どうなのだ行政官」
剣聖「行政官としての立場があることはわかっている。だが、この間みたいにお前自身の意見を言ってみろ」
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