92:名無しNIPPER[saga]
2018/03/29(木) 20:49:55.48 ID:nKI6vhSl0
「私もいるよ?」
重ねられた手が、いじけたように手の甲を引っ掻いた。
「分かってるわ」
「本当にー?」
「本当よ」
「ならいいけど」
爪で引っ掻かれた部分を、今度は同じ指が優しく撫でる。
くすぐったくて、つい手を払う。
「ぁ……」
すると彼女は、ちょっと泣きそうな、寂しそうな顔をした。
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