488:名無しNIPPER[saga]
2018/06/07(木) 03:35:12.79 ID:2wO2LAJL0
白いリノリウムの廊下を歩き。
私は、いつものようにあの子の部屋へ行く。
「春香」
歩み寄り、そっと頬を撫でる。
春香の寝顔は、ただただ感情なく穏やかで。
「これ、受け取ってもらえるかしら」
枕元に、一通の封筒。
いつかのあなたへの答えを。
あの日答えられなかった答えを、持ってきました。
「どうか聴きに来てね」
それだけを済ませ、私は踵を返す。
「あなたの願いへの返事を」
私の声に応える者はいない。
けれど私は迷いなく、春香の部屋のドアを閉めた。
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