476:名無しNIPPER[saga]
2018/06/07(木) 00:11:02.81 ID:2wO2LAJL0
ピアノの旋律が聴こえる。
つい先日届いたばかりだという、本番用の音源。
以前聴いたテスト音源ではない。
視覚を断ち鋭敏になった聴覚に、音が響く。
生の音が。
生きた音が。
指先から二の腕を伝って肩へ。
足先から脛、太股を伝ってお腹へ。
腰から背筋を伝って、首筋から頭のてっぺんへ。
ピアノの弦が弾けるたびに、つつぅっと音が登っていく。
目を開くと、正面にプロデューサーがいた。
目と目が合う。
私は、微笑んで。
静かに、口を開いた。
640Res/352.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20