461:名無しNIPPER[saga]
2018/05/05(土) 04:53:09.94 ID:ok1qr9s30
静かに我那覇さんを抱き締める。
その身体は肩と同じように、小刻みに震えていた。
「辛くても、怖くても、精一杯頑張ろうとして」
「そんな春香の想いが、間違ってるわけないって」
そうよね、本当に、本当に。
そんな私の思いも、我那覇さんに伝わって。
私を抱き返す我那覇さんの腕に、力が入って。
「当たり前じゃない、そんなこと」
文字に起こせば、いつも通りのぶっきら棒な言葉。
でもその声色は、泣く子をあやす、優しい音色。
「絶対に、間違いなんかじゃない」
「間違いにさせちゃ、いけないでしょう」
自身の胸にも染みこませるように。
伊織は、小さく小さく囁いた。
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