458:名無しNIPPER[saga]
2018/05/05(土) 04:49:26.34 ID:ok1qr9s30
「そこ、こういう言い回しもいいんじゃない?」
我那覇さんが私のペンを手に取って、紙の端にすらすらと記す。
書かれたフレーズを、頭の中で反芻する。
あれほど思い悩んでいた空間に、空気が漏れる隙間もないほどぴったりと収まった。
「へぇ……やるわね、響」
「へっへーん、こう見えて自分、本とか結構読んでるからな!」
「我那覇さん……こう見えて、とか自分で言うことなのかしら」
「人からどう見られてるのか、自覚はあるみたいね」
「……あれ? 今度は自分がいじられてるのか!?」
先ほどとは立場が変わって、伊織がお腹を抱えて笑う。
釣られて私も、声を出して笑う。
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