千早「賽は、投げられた」
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446:名無しNIPPER[saga]
2018/04/17(火) 19:59:49.24 ID:90dRlIqZ0

――違う。

そこまで考えて、はたと気づいた。


「私は今、誰に向けて詞を書いているの?」


天海春香という少女に向けて?

今、目の前で眠っているこの少女に向けて?


「違う」


私が想いを伝えたいのは。

目の前で眠る、この子だけじゃない。


あの日、泣きながら扉の向こうへ去ってしまったあの子。

ずっとずっと、私の名前を呼んでいてくれた。

名前も知らない、セミショートの髪の女の子。


「そうよ」

「私が想いを伝えたいのは、あなただった」


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