千早「賽は、投げられた」
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10:名無しNIPPER[saga]
2018/03/28(水) 16:44:30.10 ID:+0zrf0Mn0


「あ……」


きっと、幸せな記憶。

それを想い、ふと指の力を緩めた瞬間。

手のひらから、さいころが零れ落ちた。

無情な回転は最早誰にも止めることはできず。

乾いた音を立てながら、すごろくの盤上へと転がった。

ころり。


『1』


「あ…………」


私は、次のマスを見て、身体が固まった。

けれど、さいころの出た目は、絶対だ。

すごろくは、進めなければならない。

振ってしまったら、後戻りはできないのだ。





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