120: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/31(土) 22:15:46.97 ID:nFUBVzrv0
「大変だったでしょう? なりふり構わない所がありますから、この人」
「いえ。とても……アー、嬉しい、でした」
アナスタシアが微笑むと、楓さんも我が事のように嬉しそうに笑みを浮かべた。
「プロデューサーは……Pさんは、アイドル馬鹿ですからね」
「誰のおかげでそうなったと。って言ってる場合じゃないわ急ぎましょう」
「もうですか? 近くにおいしい焼き鳥屋さんがあるので、良かったら行きがけに軽く……」
「あんたにもあんだよ! 出番! 最後!! 大トリ!!」
「鳥だけに?」
「ええいああ言えばこう言う!」
なんなら一瞬抜けてついて来るのだって反対だったからなこっちは。
アホなやり取りに、後ろのアナスタシアはくすりと笑った。
父親は飛行機の予約日をずらし、ホテルで娘を待つという。
万が一アナスタシアを悲しませ、涙を流させるようなことがあれば、相応の覚悟を――と言い含めて。
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