右京「呪いのビデオ?」修正版
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93:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 02:02:41.29 ID:EAF0Yir90


「あの…俺…何かしました?」


「僕が見た限り
彼女はキミが落としたスマートフォンを見てあんな叫び声を上げたようですが…」


「けど…こんなモン見たくらいなのに何で気絶するほど怯えるんですか?」


自分の携帯を間近で見ながら確かめるカイト。

この携帯にはには特に異常なモノはない。

…ということは携帯についている何かを見ることを異常に恐がっているのか?

しかしそれは一体何なのか?

そのことで頭を悩ませていたら担当医師が先ほどのことで侘びに来た。


「いや…申し訳ない、こちらから最初に注意しておくべきでした。
彼女はTVの画面や鏡などを極端に嫌いそれに恐怖しているらしいんですよ。」


「TVの画面を?それは何故でしょうか?」


「実は彼女…ここに入った直後なんですが…
今はあんな状態ですがその頃はまだ口が訊けたんですけどね。
当時妙な事を言ってたんですよ。」


15年前、倉橋雅美がまだ辛うじて正気を保っていた頃のことだ。

入院当時の彼女はあるモノに対して極端に怯えていた。

それはTVだ。TVを見ることを極端に恐がっていた。

医師がその理由を尋ねると彼女はこう答えた。

『TVの画面から髪の長い女が出てきて自分を殺しに来る』

当時、その話しを聞いた医師たちは誰も彼女の言うことなど信じなかった。

勿論この担当医師だって未だに信じてはいない。

所詮は精神障害を患った患者の妄言。

だが一人だけいた。そんな彼女の妄言とも思える言葉を一人だけ信じた医師がいた。


「その一人とはもしや…
以前はこちらに勤務されていた川尻という名の医師ではありませんか?」


「えぇ…確かに川尻が私の前任の担当医でしたが…」


「それでは川尻先生が当時残した資料を拝見したいのですが残っていませんか?」


「そんな物残っちゃいませんよ。
川尻さんが死んだ時に何処かの役所の人たちが持って行きましたから。」


川尻が遺したと思われる倉橋雅美や呪いのビデオに関する資料。

それさえ得ればこの呪いを解決する糸口になるはずなのに…

ここでまたもや足止めをされるというのが実に歯がゆかった。


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