94:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 02:03:11.46 ID:EAF0Yir90
8月30日 PM16:00
「ハァ…結局捜査は進展したけどやっぱり肝心なことはわかりませんでしたね…」
ため息混じりで特命係の部屋に戻る右京とカイト。
そんなカイトが弱音と共に吐くため息には焦りと諦めが混じっている。
残り時間が少ないのにここまで進展しないのではどうしようもない。
そもそも情報が少なすぎるのだから。
「ですが明らかになったことがあります。
それは我々の他にも以前から山村貞子に関して動いている輩が居ることです。
恐らくProjectRINGとやらに関する連中のはず。」
「ああ、あの早津さんが言っていたあの…けどそいつらがいつ動いていたんですか?」
カイトが指摘するようにこれまでの聞き込みで
それらしき連中が動いた形跡は見当たらなかった。
もしそんな連中がいたら一体いつ動いてたのだろうか?
「先ほど精神病院に行った時、
岡崎さんが退院したという話を聞きましたよね。あの話を聞いて奇妙だと思いませんか。」
「奇妙って…
確か兄弟が連れて帰ったとかそんな話でしたよね。それのどこがおかしいってんですか?」
「確かに兄弟がいる事には何の問題もありません。
どこの家庭でも兄弟の一人や二人くらいはいるでしょう。
ですがいくらなんでも日曜日の休日に
背広姿で迎えに来る身内なんていると思いますか?」
「あ…言われてみれば…けどその連中岡崎さんを連れて行って何をする気なんだ?」
「まだそこはわかりませんが、まぁ察するに…ろくでもないことでしょうね。」
右京の言うようにカイトもろくでもない連中が関わっていると察することは出来た。
何故なら15年前の事件に関わっている連中だ。
この連中も関わっている以上は貞子の異力を把握しているはずだ。
それなのに何故進んで関わろうとするのか?そのことについて疑問を抱いていた。
それにカイトにはもうひとつ疑問に思える点があった。
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