57:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 01:15:45.40 ID:EAF0Yir90
「角田課長、山村貞子について何かわかったことはありますか?」
「そっちはさっぱりわからんかった。
何しろ45年も前に失踪した人間の足取りを掴むなんて無茶過ぎる…
当時彼女がなんらかの事件に関わっていたのなら
警察の捜査資料に名前くらい残っているかもしれんが生憎何も無くてな…
前科者のリストだって調べたんだぞ。それでも何も出なかったよ。」
「けど彼女は何かの事件に巻き込まれて『井戸』に閉じ込められた。つまりこれって…」
「そう、つまり警察も把握していない事件に彼女は巻き込まれた。
いえ…もしかしたら彼女自身が巻き起こしてしまったのかもしれませんね…」
「けど足取りは掴めず仕舞い…これでお手上げですかね?」
さすがの角田でも山村貞子の足取りを掴むことは困難だ。
大島を出てからの貞子には前科もなくその後の足取りは全く掴めなかった。
これでお手上げかと思われたのだが…
「フフフ、…と普通は思うだろ。
だが組対5課の課長を舐めるなよ!
実はな貞子の方は無理だったが父親の『伊熊平八郎』の居場所が判明したんだよ!」
「伊熊平八郎って山村貞子の父親ですよね!まだ生きてるんですか!?」
「ああ、奴さん以前は伊豆パシフィックランドのあった場所に家を持っていたらしい。
それを売り払ってあの貸コテージが作られたわけだな。
だが結核を患っているらしくて現在は『南箱根療養所』に入院している。」
貞子の父親である伊熊平八郎。
大島で聞いた話によると貞子の母である山村志津子の能力を発見した男。
そのことを知った右京たちは明日、南箱根療養所へと向かうことにした。
272Res/385.28 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20