258:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 17:33:09.13 ID:EAF0Yir90
「ですがその話を聞いてこうも思いました。
彼らが助けてくれたのは人の心に闇が存在するのと同じくまた光も存在するはずだと…」
「光…?」
「そう、光です。人の心には闇が存在するのなら同時に光も存在します。」
確かに人の心は闇だけではない。そこには必ず光もある。
かつてカイト自身もその光を感じていた。
それは特命係に在籍中にこの相棒の杉下右京と何度も感じていたはず。
だがそれでも自分は心の闇に負けてしまった。これはどうしようもない事実だ。
「でも俺は…自分の心の闇に勝てなかった…だから…」
「確かに自分一人では解決できない闇がある。
ですがキミは一人ではない。
たとえ自分の内なる光だけでは無理でも
周りの人たちがキミの光を今でも照らしていますよ。」
「周りの人たち…?」
「恋人の悦子さん。彼女は病を克服してキミの帰りを待っています。
それに捜査一課の伊丹さんや芹沢さん、角田課長たちや米沢さん、花の里の幸子さん、
それからかつて特命係に在籍していた
亀山くんや神戸くんもキミが帰ってくることを心底待ち望んでいますよ。」
心の闇とは時として簡単にその心を飲み込むかもしれない。
それは自身の心の光だけで抗うことだって困難な時もある。
だがそんな時、周りにいる人たちが支えになってくれる。
カイトにはその人たちがいることを右京は伝えてみせた。
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