254:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 17:30:12.14 ID:EAF0Yir90
「カイトくん、キミはあの事件の直後に奇妙なことを言いましたね。
あの井戸に落ちた時、僕たちを助けてくれたのは緊急対策特命係だと僕にそう話した。」
「そうです…けどいくら探してもそんな部署はどこにもなかったですけどね…」
3年前、あの事件があった直後にカイトはある部署を探していた。
それは緊急対策特命係、
警察組織に存在するその部署を探して井戸で助けてくれた人たちにお礼を言いたかった。
だがいくら探してもそんな部署は存在などしなかった。
そのことをこの右京にも話したのだが…
「ずっと迷っていました。当時その話を聞いて僕自身も信じられなかった。
ですが改めてこう思いました。
やはりこのことを今こそキミに話すべきだとそう思ったのです。」
それから右京は胸ポケットから一枚の写真を出した。
それはもう20年は経過したような古い写真。
そこには特殊班の格好をした数人の男たち、
それと中央には右京と背広を着た男が写ったモノだ。それをカイトに見せた。
「これは…杉下さん…それに…嘘だろ…この人たちは…
間違いありません!井戸で俺たちを助けてくれたのはこの人たちですよ!?」
間違いない。
この写真に写っている人たちはかつて井戸で自分たちを救ってくれた人たちだ。
3年前、井戸で危うく悪意ある貞子に水底へ連れて行かれそうになる右京を救った男たち。
特に右京の隣に写っているこの男に注目した。
この男はよく覚えている。
あの時、自分に右京を託すように助け船を出してくれた人物だ。
だが彼らのことを知っていながら何故右京は3年間秘密にしていたのか?
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