247:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 15:40:57.38 ID:EAF0Yir90
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それが今から3年前に起きた出来事だ。あれから3年の月日が流れた。
あれから様々な出来事が起きた。
捜査一課の三浦が職務中に刺されて重傷を負い警察を退職。
さらに鑑識の米沢も辞令が下されて警察学校の教師に就任。
それにもう一人、この3年で最も変わり果ててしまった人間がいた。
「受刑者番号0123番。中に入りなさい。」
名前ではなく受刑者番号で呼ばれた一人の青年がこの面会室の反対側から入ってきた。
そこは罪を犯した者たちが唯一外の人間と触れ合える場だ。
そして現れたのはかつての面影はあるものの窶れた表情を浮かべた青年。
かつては毎日のように一緒にいたこの青年に右京は声を掛けた。
「久しぶりですね。カイトくん。」
「杉下さんこそ…その怪我大丈夫ですか…」
現れた青年は甲斐享。
去年まで特命係に在籍していた右京のかつての相棒だ。
何故、彼が刑に服しているのか?それには理由があった。
1年前、都内でとある怪事件が起きた。
それは約2年間に渡って警察の追求を逃れた犯罪者たちに制裁を下す闇の仕置人。
『ダークナイト』
その模倣犯の犯行を特命係が突き止めた。
だがその事件を追っていくうちに意外な展開へと繋がっていく。
なんとダークナイトの正体は甲斐享ことカイトだった。
その真相を突き止めた右京は自らの手でカイトを追求。
カイト自身も自らの罪を認めたことによりこの事件は幕を下ろした。
だがこの事件の傷跡はあまりにも大きいものだ。
かつて3年間も共にした相棒の犯行を見抜けなかった右京は
この事件が未だに自分の至らなさが招いたものではないかと後悔していた。
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