241:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 15:24:04.75 ID:EAF0Yir90
「結局、45年前の事件について貞子さんは不起訴になったわけですね。」
「元々あの事件は時効が過ぎていましたからね。
それに飛翔の劇団員たちを惨殺したのは悪意ある貞子の方でした。
善意ある彼女を今更裁くことは出来ませんよ。」
45年前の事件を発覚したまでは良かった。
だが既に45年も経過しているので既に時効は成立している。
そのため貞子が長年立原悦子の身分を偽っていたことに関しても不問とされた。
何故なら15年前に警察が悪意ある貞子の遺体を発見したことにより
山村貞子としての死亡は成立してしまった。
また防衛省がその山村貞子を利用して悪事を成そうとしたのだから
これを公にすれば世間は間違いなく防衛省を叩くはず。
そんな政治的配慮を踏まえてこの事件が表沙汰になることはなかった。
「やっぱり納得いきません。
結局お偉いさんたちの都合のいい脚本で事件は終わっちゃうんですね。」
「確かに仕方ないといえばそれまでです。
しかしだからこそ呪いのビデオなどというものが流行らなかったのかもしれません。」
「それってどういうことですか?」
「所詮この世は時勢で決められていくものということです。
いくら悪意ある貞子が異能の力を持ちそれを用いて呪いのビデオを作ろうとも
時代の変化に伴いビデオ自体がなくなったためにビデオの呪いは一過性に終わった。
結局のところ呪いなどというものは何の力も持たないということですよ。」
それが今回の事件で右京が感じたことだ。
その時勢に逆らえることなど出来なかったと…
そう思うと山村貞子がどれだけ異能の力を発揮しようとも所詮彼女も自分と同じ人間。
これまで貞子に感じていた恐怖が若干だが薄れることが出来た。
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