217:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 14:24:55.42 ID:EAF0Yir90
「なるほど、やはりそういう事でしたか。
最初にあなたにお会いした時『貞子すまなかった。』と仰ったのでもしやと思いましてね。
それに井戸があった場所ですが元はあなたの邸宅があったと聞いています。
そんなあなたならば貞子を井戸に閉じ込めるのも容易いでしょうね。」
「それじゃあ以前悦子が聞いた女子学生の井戸での噂話は…」
「恐らくそれは『中年の男』つまり当時の伊熊さんが
娘の貞子を殺害しようとして井戸に閉じ込めたのでしょう。
その女子学生が階段を上がれなかったのはもう一人の悪意の貞子がいたから。
貞子の悪意を感じてしまい階段を上がれなかったのかと思われます。」
以上が45年前に起きた劇団飛翔の失踪事件の真相だった。
伊熊はすべて貞子のためだと語った。
本来なら自分は45年前に貞子のあとを追って死ぬべきだった。
だがいざ自殺しようとした時、恐くて出来なかった。
そのせいで45年も生き恥を晒した。
愛人の志津子や娘の貞子は不幸に陥れたのに自分は…
「そんな…アンタ実の娘だろ!何でそんなことをしたんだ!?」
「亀山さん抑えて!重病患者ですよ!」
その話を聞いて思わず伊熊を問い詰めようとする亀山とそれを静止しようとする神戸。
だが何度聞いても答えは「済まなかった。仕方なかった。」を繰り返すばかり。
この45年間、彼はずっとこの罪に苦しんできたはず。
だからといってこの過ちは許されるはずがない。
そんな命の瀬戸際に罪滅ぼしをさせるために右京は最後にあることを問い質した。
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