204:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 12:48:13.74 ID:EAF0Yir90
「う゛う゛…ギャァァァァァ!?」
跳ね返った自分の呪いに苦しむ貞子。
だが貞子は苦しみながらもその髪で右京を壁に叩きつけた。
「ぐふっ!」
「この…よくも!杉下さん!しっかりしてください!杉下さん!」
そんな右京を必死に呼びかけるカイト。
だが右京は先ほどの一撃で気を失い
その身体は貞子の元へと引きずられる様に連れて行かれた。
右京の身体は貞子の髪に覆われこの井戸のさらに奥へと繋がる水底に誘われていく。
「やめろ貞子!その人を連れて行かないでくれ!
杉下さんにはまだこれからも解決してもらわなきゃいけない事件がたくさんあるんだよ!」
なんとか右京を助けようともがくカイトだがこの髪を振りほどくには人間の力では無理だ。
無理だ。自分の力だけではどうにも出来ない。
こんな時に自分の未熟さ、それに無力さを思い知らされるとは…
そして苦しみから脱した貞子が右京を連れて井戸の底へと深く潜って行こうとした。
「やめろー!俺の相棒を連れて行かないでくれ!!」
連れて行かないでくれ。貞子に対してそう必死に訴えるカイト。
だが貞子は非情にもその言葉に耳を傾けようともせず水の中へ引きずり込んでいく。
もうダメかと思われたその時、そんな訴えに応えるかのように救いの手が差し伸べられた。
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