唯「四月は君の華」
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77:1[saga]
2018/03/25(日) 13:40:08.77 ID:CE9RRJAi0
66.

全国バンドコンクールーー今年が開催3年目の、新設にして大規模な、広範囲の楽器を対象にする高校生以下のコンクール。
このコンクールは一般応募はなく、全て審査員の推薦によって出場できる、ハイレベルなコンクールだ。高柳さんはここらの地域の責任者だそうだ。

「文化祭の君たちの演奏を聞いたよ。有馬君がどうしてもって言うからついて行ったんだけど、正解だったね。あの演奏は素晴らしかった」

新設されるコンクールということで、いくつか変わった特徴があるようだ。
例えば、人数は最大10人まで自由であるということ。楽器はなんでもよく、極端だけどカスタネットでも参加できるということ。
最大の特徴は、審査で最重要視されるのが「魅力」であるということ。

「正確性が重要視されるコンクールは山ほどある。これは言わば音楽に何かを求める若い世代に向けたコンクールというわけだ。大量の……百人の審査員の好みで勝敗が決まる、昔の有馬君みたいなやつが勝てないコンクールさ」

有馬さんは不満そうに高柳さんを見た。
高柳さんは楽しそうにしている。

「君たちの魅力を、全国に見せつけてみないか?」

私は高柳さんの勢いに気圧され、唯先輩の方を見た。目が合う。
私たちの魅力を全国に。高柳さんが、そして有馬さんが示している道には、きっと私の知らない世界が広がっていた。その世界で私は、私たちは息をすることに魅了されたのだ。

唯先輩は、笑顔で頷いた。

「ぜひ出たいです。よろしくお願いします」

こうして私たちの、新たな旅が始まるのだった。



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