61:1[saga]
2018/03/24(土) 22:50:57.54 ID:N9NZ/oAL0
52.唯side 文化祭当日
ーープログラム14番、2年3組平沢唯さんと1年3組中野梓さんによる演奏です。
静寂。ステージで照らされるピアノ。
私は前を向いて歩き出した。
礼をしてイスに座る。
……またこの感覚。
ここは海の底。厚い雲にどこよりも近い深海。
何も聞こえない。梓ちゃんがギターを構える音も、観客からの拍手も。
ーーあの子がいるじゃん!
女性の声。誰だろう。椿さんかな。いや、多分違う。
ーー唯ちゃん、前を向いて。
有馬先生だ。私を変えてくれた、今も客席で見守ってくれているやさしいお父さん。
私が顔を上げると、梓ちゃんと目が合った。
ーー行きますよ、唯先輩。
私たちは迷いなく、始まり始めた。
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