29:1[saga]
2018/03/20(火) 21:52:57.92 ID:NiGcwUvh0
26.憂side 演奏中
梓ちゃんの正確なギターが、お姉ちゃんのピアノが、高め合うように繋がっていた。
観客を圧倒するテクニック。
小さな演奏会では、彼女たちに敵う演奏家はいないだろう。それくらい、2人は抜きん出ていた。
「すごいなあの2人」
「ギターの子の単調さはともかく、安定感は上等だが、それをカバーするピアノの子が上手くメインのギターを引き立ててる」
「あのピアノの子、平沢唯じゃない? ピアノやめたんじゃなかったの?」
そんな会話が近くから聞こえてくる。
でも。
演奏が終わり、拍手の波に飲まれる2人を見ていても、どこか私は喜びきることが出来なかった。
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