34:1[saga]
2018/03/18(日) 20:55:44.91 ID:61wO2nel0
「あずにゃん料理上手いんだね〜」
「まあ、私料理のセンスないから、一個一個練習してたんだよ」
「料理にセンスなんてあるの?」
あずにゃんは苦笑いして、
「さ、さあ。あるんじゃないかな?」
「そっかぁ。じゃあ私には無理だね〜」
「そんなことないでしょ!」
え、私はあずにゃんを見上げた。ちょっとびっくりした。まずいこと言ったかな。
あずにゃんはすぐに我に返って、アワアワと取り消した。
「ち、違うよ。ごめん」
「あずにゃん、何? 思ってること、言っちゃいなよ」
あずにゃんは困ったように下を向いてしまった。いじわるしちゃったかもしれない。
しばらくの沈黙の後、あずにゃんは小さい声で、
「……センスないとか、言わないでよ」
「違うよ! センスないって言ったのは私のことだよ」
「だから……!」
あずにゃんは涙目だった。その顔を見ていると、あずにゃんが何を言いたいのかが分かってしまった。
あずにゃんは自分にセンスがないって思ってるんだ。実際、正直な話、あずにゃんに特別な才能があるって思ったことはない。
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