21:1[saga]
2018/03/18(日) 00:03:31.38 ID:61wO2nel0
17.
『低級魔女だよ。初めての魔女狩りにはぴったりの相手だ』
1時間後、私たちはよくわからない廃屋の中を探索していた。そこで突然メルヘンな世界に包み込まれる。
私はあずにゃんの手をしっかり掴んだ。あずにゃんは怖がる様子も見せず、私の手を握り返した。
『今日は助っ人を呼んであるから、その子の到着を「助っ人はいりません」
憂は自分の身長より大きな刀を構える。私も腕に付いた装置と、小さな銃に手をかけた。
使い方はなぜか分かった。初めて使うものじゃないかのように、身体に馴染んでいた。
私と憂の2人は、難なくその魔女を倒して見せた。
……多分20秒は経っていなかったと思う。
18. ほむらside
「強すぎるわ、なんなのあの2人」
とても初めてだとは思えない。これは明らかに性能が良すぎる。
『君が驚くなんて珍しいね。いいものを見せてもらったよ』
気にくわない。あの2人が、というよりはキュゥべえが。
『せっかく助っ人を呼んでおいたのに、紹介する間もなかったよ』
「それは私のこと?」
『君も一応そうなんだけどね。他にもう1人いる』
心当たりがあった。巴マミが死んでから代わりにこの街を中心に活動している魔法少女。
「例の、金髪の?」
『ああ。そういえば、君は彼女が嫌いなんだったね』
キュゥべえの横顔が、いつにもまして憎たらしく見えた。
19. 唯side 次の日
ーーアフターケアくらいはしてあげるよ。中野梓の事故に関する記憶を、魔法少女と本人以外の人間から消去しておいた。
その言葉の通り、あずにゃんはすぐに日常生活に戻ることができた。
『君に会わせたい人がいるんだ』
私はりっちゃんの話に耳を傾けながら、そんなきゅうべえのテレパシーを聞いた。
「おーい唯!」
「どうしたのー? 澪ちゃん」
澪ちゃんは教室の入り口の方を示した。
「唯にお客さんだ」
憂と、金髪の優しそうな女の子が、笑顔でこちらに手を振っていた。その子は確か、合唱部のすごい伴奏者として有名な琴吹紬さんだった。
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