219:亜人好き ◆HQmKQahCZs
2018/12/03(月) 15:03:36.69 ID:KpvaPj/X0
少年「何言ってんだ?………何言ってるんですか。別に嫌ってないですよ」
ミレイア「ほんと……?」
ミレイアの言葉から刺が抜ける。ミレイアの表情がか弱い少女のようになり、瞳がさらに潤む。疑うような、願うような、懇願するようなその問いかけに俺は頷いた。
少年「だって義姉さんですから」
俺を守ってくれている、大切な義姉だから。
男「とりあえず、話は良い方向にいってるみたいだね。それじゃあもっと良い方向に行くために、デザート。食べにいこっか」
男が柏手を打つ。その表情はにこやかだった。なんか俺を見る目が優しくてムカつく。
ミレイア「………あんたにも、迷惑かけたわね」
男「そんなことないよ。あ、君は甘いもの大丈夫?」
嫌いじゃない。むしろ好きだ。
少年「好きっす」
男「それじゃあ決定! ほら、行くよ!!」グイッ
男が右手でミレイアの手を掴み、左手で俺の手を掴む。
ミレイア「きゃっ」
少年「うわっ」
引きずる側から引きずられる側へ。ミレイアは眼を白黒させ、何度も瞬きをした。瞼に押されて涙が一筋頬を伝う。
男「めでたしめでたし!」
そう言って男は、嬉しそうに笑った。
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