ジャパニーズアベンジャーズ 特撮クロスオーバースピリッツ
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59:魔界岸 ◆WzpMn05TJA
2018/03/17(土) 00:24:16.04 ID:CElREEq8O

「……ここを出て少し行くと裏に森があるわよね?……そのつきあたりに廃れた教会があるの……」

クレアがまだ産まれるずっと前から小さい頃から誰も使わなくなったクモの巣と蔦で被われた教会。
二週間からそこにディウスと言う名の気味の悪い老人が住み始めてからだ。
ディウスが住み始めてから、ニューヨークで目玉をくり貫かれ、動物に上半身を食いちぎられる事件が頻繁するようになり、野生の獣とはまた違った叫び声が教会の方から夜な夜な聞こえてくるようにもなった。
さらに近くに住む少年がエリック・クヌーゼンが創り出したインターネットミームから生まれた架空のキャラクターであるスレンダーマンを見たと言い、大騒ぎしたこともある。

「助かったぜクレア」

そのディウスと言う老人が怪物だと言う確かな証拠はないのだが、タイミングなど色々なことを考慮すれば怪しいのは間違いない。
夜になれば、また何か行動するかもしれない……だから夜まで待って現行犯と言うやり方もある。
しかしディウスが怪物ではなかった場合、また振り出しに戻り犠牲者が出る可能性が高い。
なら早めにディウスが黒か白かハッキリさせておきたかった。

「何だよこの道……」

甲平はクレアの言う教会を目指すが、一度、森に入れば整備のされていない獣道で雑草が覆いしげり、柔らかい土で足が取られてしまう。
しかもまだ太陽が沈んでないと言うのにも関わらず、木が陽を遮り、まるで夜のような暗さなのだ。
そしてやっとのことで目指していた教会へと辿り着く。
甲平は教会の大きなドアを開け、恐る恐るゆっくりと中へと入る。

「何だよこれ!?」

教会の椅子には目玉だけが並べられていた。
あまりの気味の悪さにさすがの甲平も後退りすると、祭壇にスポットライトが当たる。

「来たかね……かわいい奴隷たちを倒したのは君か」な?」

見た目は杖をつき、腰が曲がり、歯が抜け落ちたヨボヨボの老人……しかし甲平はこの時点でディウスが鬼を操っていた怪物だと確信する。

「鬼を操っていたのはお前だな!」

ディウスは不気味に引き笑い、信じられないことを言いだす。

「鬼か……彼らは人間の子どもじゃよ」

「何だと!?」

甲平の頭はパニックに陥っていた。
自分が戦ったのは間違いなく鬼のような怪物だったはず……あれが人間の子どもなわけがない。
いったいどういう意味なのか……。
甲平の驚く顔を見て、ディウスは満足そうに自分の過去から今に至るまでを語り始めた。



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