花丸「──最後の誕生日。」
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6: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2018/03/03(土) 23:40:23.14 ID:P/7cf6ip0


ダイヤ「……花丸さんには他にもお礼を申し上げないといけないことが……」

花丸「他……?」

ダイヤ「……ルビィのこと。いつも有難う御座います。」

花丸「え、そ、そんなそれこそ、ルビィちゃんは友達だし……」

ダイヤ「ふふ、有難う。そう言ってくれる友人がルビィの傍に居てくれることが、姉としては何より嬉しいことですわ。ただ、それもありますけれど……」


ダイヤさんはマルの目を真っ直ぐ見つめて


ダイヤ「あの日、呼び出されたあの場所で花丸さんに言われた言葉で……わたくしはハッとしましたのよ」


『ルビィちゃんの話を──ルビィちゃんの気持ちを……聞いてあげてください』


ダイヤ「今になってみれば……自分が本当はどうしたかったのかもわからなくなっていた気がします。そんな身動きの取れない状態から、ルビィを解き放ってくれたのは、紛れも無く貴方ですわ。──だから、有難う。」

花丸「ダイヤさん……」

ダイヤ「それはきっかけの一つではありましたが……お陰でこのような幸せな時間を過ごすことが出来ました。」

花丸「……ダイヤさんもいろいろありがとう」

ダイヤ「いろいろ?」

花丸「その……廃校のこと、とか」

ダイヤ「……力及ばず、でしたわね。」

花丸「あ、いや……その……」

ダイヤ「……いいのです。出来ることはやりきりました。悔いはありません。」


そういうダイヤさんの顔は少し寂しげで……でも、確かに悔いはない。そんな風に感じさせる不思議な表情だった。


ダイヤ「学校は守ることが出来なかったけれど……それでも、わたくしはわたくしの輝きを見つけることが出来たから……」

花丸「……ずら?」

ダイヤ「ふふ……こっちの話ですわ。それでは、後の支えてますし、わたくしはこの辺りで」


そう言いながらダイヤさんが席を立つ。


花丸「後が支えてる……?」

ダイヤ「ええ」


ダイヤさんはニコっと笑って、図書室から退出していきました。





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